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Vol.4知って欲しいアレルギーのこと

アレルギーの原因食物は
28品目だけじゃない!?

アレルギーについて知っておきたいことを、認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク 事務局長 専務理事 赤城 智美氏にお伺いしました。

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    認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク

    事務局長 専務理事

    赤城 智美

  • 認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク

    事務局長 専務理事

    赤城 智美

    1993年にアトピッ子地球の子ネットワークを設立。人と自然がよりよく共存することを願い、食物アレルギーの子もそうでない子も皆で楽しく過ごせる環境教育キャンプを120人規模で例年開催。1995年以来、大規模災害時に食物アレルギーの人への食料支援を行うほか、新型コロナ禍で経済困窮した人やひとり親家庭へのアレルギー用粉ミルク・アレルギー対応食品の無償提供も2年継続して行った。学校・自治体・食品企業などでの講演活動にも取り組んでいる。

現在の表示ルールはどのくらいカバーできているの?

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  • 1人にいくつくらいアレルゲンがあるのか

    数年前に「10~20代の食物アレルギーがある人へのアンケート」を実施しました。40.4%の人はアレルゲンとなっている食物は2~3個でした。4~5個18.3%、6~9個20.2%。原因食物を詳しく見てみると、2~3個と回答した人は特定原材料7品目のうち、卵、乳成分、そばなどを回答した人がほとんどでした。

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  • 木の実類、魚介類、果物類

    4~5個または6~9個と回答した人は、イカ、えび、さば、などの魚介類か、くるみ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ピスタチオ、などの木の実類、またはバナナ、もも、マンゴー、さくらんぼなどの果物類を書く人が大半でした。10~20個のアレルゲンを回答した人のほとんどは、魚介類と木の実類、果物類と木の実類など、類としてまとめられる食物が複数種類アレルゲンとなっていました。データはあくまで参考値ですが、食物アレルギーへの理解を深める一助として見てください。

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  • やみくもに、たくさんのアレルゲンがあるわけではない

    食品表示法では、表示義務7品目、表示推奨21品目が定められています。私たちが定期的に行うアンケートでも、10代以降の患者さんの中には、28品目の範囲では自分のアレルゲンはカバーされていない。と回答する人が30~40%います。その理由は木の実類、果物類がアレルゲンとなっている人が増えたことと関係しているようです。

    アレルギー表示

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  • 28品目不使用食品は万能ではないことに注意して

    28品目不使用の製品は多くの食物アレルギーの人の食生活を支えてくれています。これはとてもありがたいことです。一方、アレルギーの人のために食品を準備するとき「とりあえず28品目不使用のものを用意したから大丈夫」という話題が時々出てきます。しかしこれは残念ながら正しくありません。防災用の食品を学校内で備蓄する時や、地域の児童館でのとりくみなど様々な場面があります。もし具体的な児童が想定されているときは、魚介類、木の実類、果物類などの課題がある人はいないか、28品目でカバーできているかどうか充分確かめてください。28品目不使用食品は食物アレルギーがある人すべてに万能なものだと誤解しないように注意してください。

おしえて!赤城さん

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  • Q 食物アレルギーで蕁麻疹がでる友達。心配だけど、うつらないかも気になります。

    A 蕁麻疹や赤いぽつぽつなどの皮膚症状は、食物アレルギーの人の約9割が経験していると言われています。食物アレルギーには様々な症状がありますが、どんな症状だったとしてもうつることはありません。「大丈夫だよ」「何か必要なものはない?」などと声をかけ、必要な時は救急車を呼ぶなどの手助けをお願いします。

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