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Vol.10知って欲しいアレルギーのこと

思い込み、見分けがつかないものは注意

アレルギーについて知っておきたいことを、認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク 事務局長 専務理事 赤城 智美氏にお伺いしました。

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    認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク

    事務局長 専務理事

    赤城 智美

  • 認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク

    事務局長 専務理事

    赤城 智美

    1993年にアトピッ子地球の子ネットワークを設立。人と自然がよりよく共存することを願い、食物アレルギーの子もそうでない子も皆で楽しく過ごせる環境教育キャンプを120人規模で例年開催。1995年以来、大規模災害時に食物アレルギーの人への食料支援を行うほか、新型コロナ禍で経済困窮した人やひとり親家庭へのアレルギー用粉ミルク・アレルギー対応食品の無償提供も2年継続して行った。学校・自治体・食品企業などでの講演活動にも取り組んでいる。

誤って食べてしまわないためにできること

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  • 珍しい・新しい・そういえば知らない

    地域の特産品には、原材料が一般的に知られていないものがあります。落花生を使った沖縄県の"ジーマーミー豆腐"や、ピーナッツとエビが味の決め手のタイの焼きビーフン"パッタイ"、ういろうやゆべしも地域によって材料が異なり、アレルゲンを含む可能性があります。誤食事故を防ぐためには、同じような食品でも「原材料名表示」を確認することが大切です。飲食店などでも、わかりやすく正しい情報を提供することが望まれます。

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  • 何を一番大切にするか

    保育園によっては給食で、乳成分アレルギーの子に豆乳やアレルギー用粉ミルクを牛乳の代わりに出すことがあります。これは長年変わらず、毎年各地から相談が入りますが、誤食事故の原因となっています。
    卵そっくりなもの、マヨネーズそっくりのもの…など食物アレルギーの人にとってそっくりなものはうれしいものでもあります。ただ、それを全員で食べるなら事故は起こりませんが、そっくりなものを本物と同時に出すと取り違え事故や誤食事故が起こりやすくなります。

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  • 似ているものはハイリスク

    アレルゲンを誤って口にしないようにすることは、治療の一環としても大切なことです。また、集団生活において「リスク管理」は重要です。その視点で「白い飲み物(見分けがつかない豆乳やアレルギー用粉ミルク)」は代替品としては「危険」「ハイリスク」と考えなければいけないものです。保育園での事故の経験を聞き取ると、担任が病欠で…など、いつもと違う状況の時に、食事を提供する人が勘違いしたり見間違えたりして誤食事故が発生しています。

おしえて!赤城さん

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  • Q アレルギー用粉ミルクって何ですか? 外国では米ミルクや大豆ミルクが安い価格で売っています。

    A 食物アレルギーの赤ちゃんの腸の発達が進むまで、食品加工技術で半分消化したような「たんぱく質を少し分解(ペプチド分解)してあるミルク」や、乳たんぱくの代わりに「大豆たんぱくを使って分解(ペプチド分解)してあるミルク」があります。これらの粉ミルクでも発症してしまう子には、処方箋が必要な重症児用の粉ミルクもあります。これ以外のものは、日本ではアレルギー用粉ミルクとしては使われていません。

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